暗部
「ねぇ、どうするよ、川端新監督ってことになったら」
「まっさかー! ないない、絶対」
「うんうん、その通り。やつはもっと狡猾だよ」
だよね。
惨劇は終わらない。
「浩二世代というものがあるなら、私たちはきっと野村世代だよね」
同期の言葉に深く頷いた私であります。筆者が一番野球を楽しんで見ていた時期、チームの中心にいたのは間違いなく野村謙二郎でした。
この不遇な状況において、カープにいてくれてありがとうございます。今シーズンの全てが終わり、ユニホームを脱いだときに、ありがとうございました、と申し上げたいと思います。
「欽ちゃん球団対ノモ球団おもしろかったぞ。あいつら必死。一回負けたら終わりじゃけー」
「トーナメントはそうですよね。プロ野球も天皇杯みたいなのやればいいんですよ。ジュビロ磐田対国見高校なんて、みんな見たいですもん」
「そうだな、ジュビロ磐田対阪神タイガースとか」
超見たい。
なんですとー!
いや、カープファンの間では今日の夕方メールひっきりなしだったのではないかと。自分も仕事してたら上司に呼ばれて「おい、志賀、これ見てみ、知ってた?」と山本監督引責辞任のYAHOOニュースを見せられました(自分が鯉キチってことは知られている)。
浩二さんが辞めるのは既知の事実と言ってもよかったわけですが、まさか新監督にブラウンの名前が挙がっているとは…。最近の情報に疎くてまったく分かりませんでした。思い切ったことをする。ふん、二匹目のどじょうか、と冷笑的になることも可能ですが(ルーツ監督よもう一度、か)期待の方がずっと大きいです。
もし実現すれば、固定観念に縛られずまったく新しい目線から新チームをつくってくれるはずだし、そうなれば若手もアピールのし甲斐があるし、とにかく新鮮なチームに生まれ変わるはずです(と、言い聞かせる)。
なにより、これで某ブルペン投手コーチもおさらば! ブラウンさいこー!
え、現場にはいなくなるけど球団中枢に? あははーっ
まぁ、辞任が表に出るのが早すぎる気もしますが、今の状態だとどうでもいいとも言えます。目新しいことがなければファン離れも進む一方だし(いやな考え方だけど)。
てなわけで、山本監督への言葉はシーズン終了後にしたいと思います。お疲れ様にはまだ早い。
■広島の強制収容所にて
「お前どうしてここにおるん?」
「1986年に同志・山本浩二の悪口を言ったけーね。キミは?」
「わしは2005年に同志・山本浩二を誉めたけーよ」
2人はもう1人の囚人に問いかけた。
「で、お前は?」
「私は山本浩二だ」
■広島東洋・愛
2005年、ある優秀な投手にコーチが言った。
「キミはとても優秀だ。どのような親に育てられたのか、会ってみたいものだ」
「父は山本浩二、母は広島東洋カープです」
「なんとチーム愛に溢れた選手だ。感動した。
なんでも1つ願いを聞いてあげよう。言ってみなさい」
「自分は孤児になりたいです」
■自己の責務を全うせよ
夏の日の2005、広島である投手が登板を逃れようと必死で言い訳をしていた。
「3連投しているので肩に不安が」
「佐々岡は5連投もへっちゃらだったぞ」
「すこし風邪気味なのです」
「津田や高橋英樹は奇病に冒されても投げていたぞ。投手の鑑だ」
「私は精神薄弱なんです。」
「バカをいえ。山本監督はそれでも職務を果たしておられるぞ」
広島東洋カープは不人気球団と言われる。
確かに昔はそうだったかもしれない(特に球団創設前がそうだ)。しかし、現在は状況は一変している。今年になって関西方面にカープファンがどれだけいるか聞き取り調査したところ、驚くべきことに全員が「カープファンです」と答えたのである。
カープファンが増えたのには様々な要因があるであろう。郵政民営化推進による社会状況の変化、上向きになってきた日本経済、カープ球団とファンよる普及活動などである。やや特殊な事情としては、今回の調査対象がスカイマークスタジアムへカープの応援に来た広島人4人であったことが挙げられる。
このような状況を踏まえて未来予想図を描くと、例外を除けば日本人全てがカープファンになる日も近いと思われる。何事にも例外があることが残念なところであるが(95%が例外という定義もあり得る)、それでもマスメディアが言い立てるほどカープに人気がないとは思えない。その証拠に、私はカープが大好きだ。
よく小説などで、自分以外はバカばかりに見てしまう高校生キャラが出てくる。学校生活をしている自分以外の生徒たちを見て「このような牢獄にいることをなんとも思っていない能天気なやつら」として捉える人物だ。最終的に考えが変わるならまだしも、最後までそのような冷笑的に終わるときもある。これは作者が学校生活というものをそのように捉えている、と言っていいだろう。
当然のことだが、私はそうは思わない。
中高生らしく、確かに学校をくだらないと思ったことはあるが、自分だけがそう考えているなどという選民思想はなかった。自分が悩んでいるならば、多かれ少なかれ他人もそう考えることはあったはずなのだ。自分だけが特殊な思想を持っているはずがない。そして、その上で彼らが学校生活を楽しんでいるとすれば、自分がうじうじ悩んでいるのに彼らは「ソレを克服している」ということだ。彼らのほうが上の存在なのだ。
私は、自分が抜きん出た存在ではなく、凡百の一個人に過ぎないことを知っていた。
上記のことを踏まえれば、私がカープファンだということは、他人も多かれ少なかれカープファンだということだ。つまり日本人が全てカープファンであり、カープが超人気球団であるというのは、論理的帰結である。なのに何故、広島東洋カープの身売り話が発生しているのだろうか、不可解でならない。
昨日「投手陣が整備できればAクラスを狙える」と書いたけど、考えてみれば(みなくても)これは「世界を征服すれば日本が支配出来る」とか「コンタクトに変えれば女にモテモテなんじゃよー」とか「1日20分の練習でペン検にも合格! 1級合格者の4割が日ペンの出身者、テキストもバインダー式で使いやすいんだニャー」のようなナンセンスな文章だったことに気づいたわけで。
投手王国は泡沫の夢か…
でも、そんなカープが大好きです
夢を忘れた鯉キチは歌を忘れたカナリヤ以上に意味のない存在。
デスティニープランで一網打尽じゃ!
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